« 『用もないのに』 奥田英朗 | トップページ | 『神去なあなあ日常』 三浦しをん »

『ガール・ミーツ・ガール』 誉田哲也

Girlmeets 2009年、77冊目。誉田哲也『ガール・ミーツ・ガール』

『疾風ガール』の続編。

面白かったですね。前作と比べると、ミステリ的な要素は全くありませんが、純粋に青春小説となっています。

 

宮原祐司の誘いを受け、フェイス・プロモーションに属することとなった柏木夏美は早速デビュー作『Thanks!』の録音を急がされる。専務である梶尾恒晴のツテでテレビCM出演が決まったのだ。

旭ビバレッジの『アミノスウェット』のCMに夏美が出演し、そのバックに『Thanks!』が流れる予定。

しかし、フェイスプロの音楽製作全般を担当することとなった専属プロデューサー石野克己の意見は夏美とは相容れなかった。険悪になる二人を取り持つように、梶尾の機転で有名なスタジオ系ドラマー池上”ゴンタ”淳一を参加させることで、無事録音は終了したが、夏美はソロとしての売り出しに違和感を覚え、バンドを作ることを宣言した。

そんなとき、フェイスプロにやってきたのは、映画監督の島崎潤一、妻の女優香川よう子、娘島崎ルイである。

所属事務所『アスカ企画』取締役でもある恋人秋吉ケンジとの破局から、事務所のバックアップを失ったルイの苦境を見かねた両親は、かつて香川よう子が属していたフェイスプロに相談に来たのだった。ルイも『アミノスウェット』のCMを見て夏美が気に入り、自身のバックバンドのギタリストに夏美を指名してきたのだ。

ルイのことは昔から気に入らない夏美だったが、梶尾に400万円の借金と引き換えに、この申し出を受けることとした。

夏美のもとに6年前に失踪した父親春彦から電話があったのだ。街金から借金し、生活に困窮する父親を見かねた夏美は、ルイとの共演の条件として、梶尾に借金を申し込んだのだ。

メンバーには夏美に希望があった。広告代理店白広堂の藤巻に連れられていった『ブラック・ヴェルヴェット』で偶然聴いた井場”GAKU”岳彦の演奏だった。

10年前にデビューした後、すぐに引退してしまったガクをピアノ(キーボード)に迎えたいと考えた夏美は、ルイとともに早速、御茶ノ水の『井場楽器』を訪ねる。

しかし、ガクは二人の要請に取り合わないばかりか、二人の音楽を非難する。非難の言葉に納得のいかない二人は『井場楽器』でバイトを始める。

ルイ夏美という全く異なる個性は食い違うことも多々あったが、バイトを続ける中で少しずつ馴染んでいった。また、ガクの仕事を手伝い、楽器のレンタルを通じて多くの人々に接する中で多くのことを学んでいった。

一方、祐司夏美に任せられたバンドのメンバー集めが遅々として進まない。

『アスカ企画』と契約を結ぶ『エクセル・レコード』の妨害工作で、池上”ゴンタ”淳一も渋るのだった。

大晦日に急遽、初のTV生出演が決定したルイだったが、結局ガクの協力を得ることもできず、夏美と二人で臨む。

 

前作では名前だけだった島崎ルイが登場しますが、祐司の感想から想像していた姿と対比するとちょっと期待はずれかもしれません。

勿論、夏美は相変わらずで非常に魅力的ですが。

その他、夏美の父親が登場するのですが、どうも全くのダメ親父っぷりで、なかなか感想が持ちにくいキャラクターです。今回のラストも単に恵まれただけという感じで、今後も夏美の周囲を引っ掻き回す予感はたっぷりです。

最後のコンサートではキーボード(ガク)、ベース(ジン)、ドラム(ゴンタ)も揃って、漸く夏美の念願のバンドも出来上がり。

是非、更なる続編を期待したいところです。

お奨め度:★★★☆☆

再読推奨:★★★★

|

« 『用もないのに』 奥田英朗 | トップページ | 『神去なあなあ日常』 三浦しをん »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

著者別(ほ)誉田哲也」カテゴリの記事

読書感想(お奨め★★★☆☆)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/504135/45465791

この記事へのトラックバック一覧です: 『ガール・ミーツ・ガール』 誉田哲也:

« 『用もないのに』 奥田英朗 | トップページ | 『神去なあなあ日常』 三浦しをん »